
Virginia Tech – data centerby Christopher Bowns/ CC BY-SA 2.0
情報通信ネットワークってどんなもの?

情報通信ネットワークとは、コンピューターやスマートフォンなどの機器を、ケーブルや電波でつなげて情報をやり取りできるようにした仕組みのことです
学校のタブレット同士でファイルを共有したり、家で動画を見たり、友達とチャットしたりするときに、このネットワークが働いています
ネットワークがあるおかげで、近くの人とも、遠くの人とも、すぐに情報を交換できるようになりました
情報通信ネットワークの歴史について
1800年代 前半

Source: Nationaal Archief / Rauantiques (CC BY-SA 4.0)
約200年前のモールス信号以前は電気を使って遠くに情報を送る技術がまだなく、人々は手紙や旗信号に頼っていました
そのような中、1837年頃、アメリカのサミュエル・モールスがモールス信号を発明しました
短い「トン(・)」と長い「ツー(-)」を組み合わせた信号で、電線(ケーブル)を通って遠くまで文字を送れるようになりました
1844年に実用化され、電報として世界中に広がりました
初めて「電気で情報を遠くに送る」ことに成功した画期的な技術ですが、1文字ずつ送るためとても時間がかかりました
しかし、「電気の速さで情報を届ける」という、現代のインターネットにも通じる歴史的な一歩となりました
1800年代 後半

Source: Popular Science Monthly (1907) / Author: Fred de Land / Public Domain
1876年、アレクサンダー・グラハム・ベルが電話を発明しました
モールス信号が「文字」だけだったのに対し、電話は人の声をそのまま電気信号に変えて送ることができました
これで遠くの人と直接話せるようになり、通信がぐっと身近になりました
1900年前後:無線電信の発展

Source: Van Nostrand, NY (1908) / Public Domain
無線電信が登場しました
イタリアのマルコーニが、電線を使わずに電波で信号を送ることに成功し、信号は電線(ケーブル)がなくても送ることができるようになりました
これによって、
・船と陸地が通信できる
・戦争や災害でも通信が途切れにくい
・海の上でも情報が届く
という、まったく新しい場所で通信ができるようになりました
1902〜1904年:太平洋横断海底ケーブルの完成

Photo: Arrival of the Italy-America Cable, 1925 | Bundesarchiv
写真の内容:
歴史的イベントのアメリカ(ニューヨーク)と南欧(イタリア・ローマ)を直接結ぶ、初の大西洋横断海底ケーブルの敷設シーン
海から届いた巨大なケーブルの端を、大勢の作業員たちが砂浜で力を合わせて陸へ引き上げている様子です
1902〜1904年には、アメリカとアジア・オセアニアをつなぐ太平洋横断海底ケーブルが敷かれました
このケーブルによって、大陸どうしの通信がとても速くなり、世界の国々がより近く感じられるようになりました
海底ケーブルは、現在のインターネット通信でも重要な役割を持ち、使われています
1920年:ラジオ放送の開始

Radio Station 8MK, Detroit (1920) / Public Domain
写真の内容:
1920年にデトロイトで行われた放送の様子
当時はまだ「放送用の音源」が確立されておらず、本物の蓄音機(レコードプレーヤー)をマイクの前に置いて音楽を流していました
1920年、アメリカで世界初のラジオ放送が始まりました
ラジオにより、電波を使って多くの人に同時に情報を届けることができるようになりました
ニュース、音楽、スポーツなどを家庭で聞けるようになり、社会全体の情報の広がり方が大きく変わりました
1953年(日本):テレビ放送の開始

Source: NDL Digital Collections (Public Domain)
写真の内容:
日本のテレビ草創期:スタジオを彩った1950年代の番組セットと、当時の放送機材。
日本では1953年にテレビ放送が始まりました
テレビは音だけでなく映像も伝えることができるため、ニュースや番組を「見て理解する」ことができます
家庭にテレビが広がることで、情報の受け取り方がさらに豊かになりました
1970年代~1980年代

Genesis of Email: BBN KA-10s, 1970 | Public Domain
写真の内容:
1970年頃、BBN社のオフィス
写真に写っている2台の巨大なコンピューター(PDP-10)の間で、史上最初の電子メールがやり取りされました
手前の端末で受信し、奥の端末から送信
現代の巨大なネットワーク社会は、このような小さな部屋の、隣り合う2台のマシンから始まりました
1969年:
アメリカでARPANETという最初のコンピューター・ネットワークが生まれました
大学や研究機関のコンピューターを4台つなげた小さなネットワークで、現代のインターネットの「元祖」です
データを「パケット(小さなかたまり)」に分けて送る方法(パケット交換)が使われ始めました
1983年:
TCP/IPというルールが本格的に使われるようになりました
これにより、違う種類のネットワーク同士もつながるようになり、「インターネット」という言葉が広がりました
ARPANETが徐々に大きくなり、世界中のネットワークがつながる基盤ができました
1990年頃:
ティム・バーナーズ=リーがWorld Wide Web(WWW)を発明しました
これでホームページを見たり、リンクをクリックしてページを移動したりできるようになり、インターネットが一般の人にも使いやすくなりました
携帯電話(モバイル通信)の発展:

Image: DynaTAC 8000X | Redrum0486 / CC BY-SA 3.0
・1980年代(1G):
アナログ方式の携帯電話が登場、声だけを送ることができました(重くて大きな電話でした)
・1990年代(2G):デジタル方式になり、SMS(ショートメッセージ)が使えるようになりました
声だけでなく簡単な文字も送れるようになり、携帯電話が普及しました
ネットワークの種類について
身近なネットワーク「LAN」とは?

まず、私たちの生活で一番身近なネットワークがLANです
LAN(ラン)は「Local Area Network」の略で、家や学校、会社など狭い範囲で機器をつなぐネットワークです
例:家のパソコンとプリンターを無線でつなげて印刷する、学校の教室でタブレット同士を接続する
LANは「自分の家の庭」や「教室の中」のような、限られた範囲のネットワークだと思えばわかりやすいです
世界中をつなぐ「インターネット」
LANだけでは世界中の人とつながれません。そこで登場するのがインターネットです
インターネットは、世界中のLANやさまざまなネットワークをすべてつなげた巨大なネットワークです
「Inter(相互に)+net(ネットワーク)」という言葉の通り、世界中のコンピューターが情報をやり取りできるようにしたものです
家や学校のLANが「自分の庭」なら、インターネットは「世界中の道路が全部つながった巨大な道」のようなイメージです
インターネットに接続してくれる「ISP」
では、私たちのタブレットやスマホは、どうやってこの巨大なインターネットにつながっているのでしょうか?
それをしてくれるのがISP(Internet Service Provider)です
ISPとは、インターネット接続サービスを提供する会社のこと(例:NTTドコモ、au、SoftBank)です
ISPと契約すると、インターネットを使えるようになり、必要な住所(IPアドレス)やサポートをもらえます
つまり、ISPは「インターネットへの入り口」を提供してくれる役割を担っています
通信を支える高度な仕組みについて
パケット交換方式:データを小分けにする理由
送りたいデータ(画像やメールなど)を、「パケット(小包)」と呼ばれる小さな単位に分割して送信する方式です
回線の効率利用: データを細かく分けることで、一本の通信回線を多くのユーザーが「相乗り」して同時に利用できます
もし大容量データをそのまま流すと、その送信が終わるまで他の人が通信できなくなってしまいます
障害への強さ: 通信の途中で一部のパケットが消えたり壊れたりしても、その小さな塊だけを再送すれば済むため、やり直しのコストが低く抑えられます
TCP/IP:データの送り方
たくさんのデータ(写真、動画、文字など)を遠くまで送るとき、途中で壊れたり順番がバラバラになったりしてはいけません
そこで決められているのがTCP/IPというルール(約束事)です
・IP:データを小さなかたまりに分けて、宛先のIPアドレスに向かって送る
・TCP:分けたデータを正しい順番に並べ直し、届かなかったらもう一度送る
このTCP/IPのおかげで、大きなファイルも壊れずに、ちゃんと相手に届くのです
インターネットは、この共通のルールがあるからこそ、世界中でスムーズに使えています
📶 体験!TCPパケット通信シミュレーター
インターネットで文字や画像を送るとき、データは「パケット」という小さな箱に分けられ、それぞれに「順番の番号」が書かれます。
箱は別々のルートを通るため、届く順番がバラバラになることがあります。でも大丈夫!TCP(ティーシーピー)という仕組みが、番号を見て元の順番通りに並べ直してくれます。試してみよう!
送信者(あなた)
受信者(TCPの働き)
IPアドレス:インターネット上の「住所」
データが正しく届くためには、相手の場所がわからなければいけません
そこで使われるのがIPアドレスです
IPアドレスとは、インターネットやネットワーク上で機器を識別するための数字の住所です
例:192.168.1.1 や 8.8.8.8 のように、数字とドットで表されます
すべてのスマホやパソコンにIPアドレスが割り当てられていて、この住所のおかげで、送ったデータがちゃんと目的の機器に届きます
🌐 実践!インターネット接続シミュレーター
ルーター:データの道案内をする
細かくなったデータ(パケット)に書かれた「IPアドレス」を読み取り、次にどの道へ進むべきか判断する装置です

インターネットにつながったら、次に大事になるのがルータです
ルータは、ネットワークとネットワークをつなぐ機械で、データが正しい相手に届くように道案内をしてくれます
家にあるWi-Fiルーターは、家庭内のLANとインターネットをつなぐ大事な役割をしています
データが迷子にならないよう、ルータが「ここからあっち」「この住所へ」と指示を出しているのです
ルーティング(経路選択):
ルータは「ルーティングテーブル」という地図のような情報を持っています
パケットに書き込まれた「宛先IPアドレス」を確認し、網の目のように張り巡らされたネットワークの中から、その時の最短・最適なルートを選び出します
パケットは一つのルータで完結するのではなく、世界中のルータを「バケツリレー」のように次々と受け渡されることで、最終的な目的地にたどり着きます
サーバー:サービスを提供する
私たちのリクエスト(「このページを見せて」など)に応じて、保管しているデータを取り出し、返信してくれます
ポイント:
私たちのPCやスマホ(クライアント)に、Webサイトやメールなどの「サービス」を「提供(サーブ)」するコンピュータのことです
インターネットでデータを送る際、大きなデータをそのまま送るのではなく、小さく分割して送る仕組みが採用されています
DNSサーバ:住所を名前で探す
Webサイトにアクセスする時に毎回数字のIPアドレスを覚えて入力するのは大変です
そこで役立つのがDNSサーバです
DNSサーバは、わかりやすい名前(URL)を、数字のIPアドレスに変換してくれるサーバーです。 まるで「電話帳」のような役割をしています
私たちが「www.google.com」と入力すると、DNSサーバがすぐに「この名前は○○○.○○○.○○○.○○○という住所だよ」と教えてくれます
DNSのおかげで、私たちは覚えやすい名前でインターネットを使えるのです
URL:ネットワーク上の名前
インターネット上のページを表示するときに、私たちが入力するのがURLです
URLは、ホームページやファイルの場所を示す住所のようなものです
例:https://www.example.com:443/path/to/page.htmlを例に、それぞれのパーツを分解すると次のようになります
プロトコル(スキーム):
URLの先頭にある「https://」などは、通信の手順や約束事を指定するものです
http / https はウェブサイトを閲覧するためのルールです。特に https は情報を暗号化して安全にやり取りするための仕組みとして現代の標準となっています
「ftp://~」はファイルの転送、「mailto://~」 はメール送信の起動など、用途に応じて使い分けられます
ホスト名とドメイン名:
「www.example.com」の部分を指します
DNSサーバーの働きにより、人間が覚えやすいこの名前が、コンピューターが理解できる数字の羅列「IPアドレス」へと変換されます
「www」がホスト名(サブドメイン)、「example.com」がドメイン名に該当します
ポート番号:
通常は省略されていますが、末尾に「:443」のように記述されることがあります
これはサーバー内のどの「窓口」に接続するかを指定する番号です
httpなら80番、httpsなら443番という標準の窓口が自動的に使われるため、日常的な利用で意識する必要はありません
パス名:
「/path/to/page.html」のような階層構造を示す部分です
サーバー内のどのフォルダ(ディレクトリ)に保存されている、どのファイルを表示するかを詳しく指定しています
ケーブルなしでつながる「無線LAN(Wi-Fi)」
無線LANは、ケーブルを使わずに電波でつながるLANのことで、一般的に「Wi-Fi(ワイファイ)」と呼ばれています
メリット:
・コードが絡まない
・スマホやタブレットを部屋のどこにでも持ち運べる
・学校やお店で多くの人がインターネットを使うことができる
注意点として、電波が弱くなったり、セキュリティ設定をしっかりしないと危険な場合もあります
今はほとんどの場所で無線LANが使われており、私たちの生活をとても便利にしてくれています
レンダリング
届いたHTMLコードをブラウザが解析し、画像や文字を配置して、私たちが目にする「Webページ」の形に組み立てます
